結論
長時間同じ科目を勉強し続けるよりも、複数の単元や科目を交互に学習する「インターリービング(Interleaving)」の方が、長期記憶や応用力の向上につながる可能性があります。
「今日は数学を6時間やる」
よりも
「数学→英語→数学→化学」
のように学習内容を切り替える方が、脳は積極的に情報を思い出そうとするため学習効果が高まると考えられています。(Center for Teaching and Learning)
勉強しているのに忘れてしまう…
こんな経験はありませんか?
- 数学だけを何時間も解いていた
- 解いている最中はできる
- 次の日になると忘れている
- 模試では解法が出てこない
これは「同じ問題ばかり繰り返したことで慣れてしまった状態」が原因の一つかもしれません。
勉強中にできることと、本番で思い出せることは別です。
そこで注目されているのが「インターリービング学習法」です。
インターリービングとは?
インターリービングとは、
異なる単元や問題形式を交互に学習する勉強法
です。(Center for Teaching and Learning)
例えば数学なら
❌ ブロック学習
- 二次関数20問
- 二次関数20問
- 二次関数20問
⭕ インターリービング
- 二次関数
- 数列
- 微分
- ベクトル
- 二次関数
というように問題を混ぜます。
なぜ効果があるのか?
脳が毎回「解法を選ぶ」必要があるから
同じ問題ばかり解いていると
「この問題はこの解法」
と自動的に判断できてしまいます。
しかし実際の入試では
- この問題は何の単元か?
- どの解法を使うべきか?
- どの公式を選ぶか?
を自分で判断しなければなりません。
インターリービングでは毎回解法選択が必要になるため、本番に近い状態で練習できます。(Center for Teaching and Learning)
思い出す回数が増える
学習内容を切り替えると
「さっき何をやったっけ?」
と脳が情報を検索します。
この検索作業によって記憶が強化されます。
記事ではこれを「Desirable Difficulty(望ましい困難)」と説明しています。少し難しく感じる学習の方が、長期的には記憶に残りやすいという考え方です。(Center for Teaching and Learning)
実験・研究の概要
認知心理学の研究では、
- 学習内容を混ぜる
- 異なる問題形式を交互に解く
ことで、
- 長期記憶
- 問題解決能力
- 応用力
が向上する可能性が示されています。(Center for Teaching and Learning)
受験生はどう使えばいい?
数学
悪い例
- 微分だけ50問
良い例
- 微分
- 積分
- 極限
- 数列
- ベクトル
を混ぜる
特に医学部数学では
「どの分野の知識を使うか」
を判断する力が重要です。
物理
悪い例
- 力学だけ3時間
良い例
- 力学
- 波動
- 電磁気
- 熱力学
を交互に解く
化学
悪い例
- 酸塩基だけ延々と解く
良い例
- 理論
- 無機
- 有機
を混ぜる
具体的な勉強スケジュール例
3時間勉強する場合
1時間目
- 数学
2時間目
- 英語
3時間目
- 化学
あるいは
30分ごとに
- 数学
- 英語
- 数学
- 化学
- 数学
と切り替えてもよいでしょう。(Center for Teaching and Learning)
注意点
いきなり全科目混ぜない
最初は
- 数学と物理
- 化学理論と無機
など近い分野から始めるのがおすすめです。(Center for Teaching and Learning)
理解が不十分な状態では効果が下がる
インターリービングは
「基礎理解がある程度できた後」
に特に効果を発揮します。
まずは基本事項を理解し、その後に混ぜて演習しましょう。
集中しているときは無理に切り替えなくて良い
記事でも、
深く集中できている状態なら無理に中断する必要はないと説明されています。(Center for Teaching and Learning)
私ならこう使う
私なら数学のプラチカや理系数学マスト160題を解く際、
- 微積
- 数列
- ベクトル
- 整数
をランダムに混ぜます。
医学部入試では
「この問題を見て最初の一手を思いつく力」
が重要なので、
単元別演習だけでなく混合演習を取り入れる価値は大きいでしょう。
おすすめ教材
【数学】
商品URL:
理系数学マスト160題
商品URL:
数学の良問プラチカ
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【化学】
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化学重要問題集
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【物理】
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良問の風
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名門の森
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よくある質問
Q. 科目を頻繁に変えると集中力が切れませんか?
最初はそう感じることがあります。
しかし脳が情報を再検索することで長期記憶には有利と考えられています。(Center for Teaching and Learning)
Q. 何分ごとに切り替えるべきですか?
記事では30〜90分程度を例として紹介しています。自分に合う時間を探しましょう。(Center for Teaching and Learning)
Q. 受験直前にも有効ですか?
復習段階では特に有効です。
複数単元を混ぜて解くことで本番に近い練習ができます。
まとめ
インターリービングとは、
「異なる単元や科目を交互に学ぶ学習法」
です。
この方法によって
- 長期記憶の向上
- 解法選択能力の向上
- 応用力の向上
が期待できます。
長時間同じ問題を繰り返すだけでなく、
「混ぜて解く」
という視点を取り入れることで、より実戦的な学習になるでしょう。
参考文献
Tanisha Paul.
A Beginner’s Guide to Interleaving.
Washington University Learning Center.
https://ctl.wustl.edu/learningcenter/articles/a-beginners-guide-to-interleaving-by-tanisha-paul/


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